流水プールを自宅に作るには?泳ぎ心地と敷地で選ぶ方式の違い
自宅に流水プールを取り入れる方法は、本体と水流装置が一体になったユニット型を置く方法と、埋め込み型のプールの壁に水流装置を組み込む方法の2通りです。どちらも、長いプールが入らない敷地で泳ぐ時間をつくれる方法ですが、泳ぎ心地や設置の条件、泳ぎ以外の使い方は方式ごとに異なります。本記事では、流水プールの仕組みから、長いプールとの違い、新築計画のなかでどちらを選ぶかの判断の分かれ目までを整理します。
この記事でわかること
- 流水プールの仕組みと、方式ごとの広さの決まり方
- ユニット型・水流装置付きの埋め込み型・長いプールの泳ぎ心地と設置条件の違い
- 敷地の直線の長さと泳ぐ時間の比重から、どの方式が合うかを判断する目安
流水プールはどんな仕組み?必要な広さは方式で決まる
流水プールは、静かな水の中に水流をつくり、泳ぐ人がその流れに逆らって泳ぐ仕組みのプールです。ランニングマシンの上を走るように、体は同じ場所にとどまったまま運動を続けます。そのため、長さを取ったプールに比べて小さなスペースで泳ぐ動作を続けられます。
必要な広さは、方式によって決まり方が異なります。ユニット型は製品ごとに本体の寸法が決まっており、その周囲に点検用のスペースが必要です。埋め込み型の場合はプールの寸法を敷地に合わせて決められ、水流装置は設計段階で組み込むか、既存のプールに後から取り付けることができるものもあります。
流水プールと長いプール、泳ぎ心地や使い方はどう違う?
長さを取ったプールでは端まで泳いで折り返しますが、流水プールでは流れに逆らい続けるため、泳ぎ心地は水流の質で大きく変わります。設置の条件や、泳がない時間の使い方にも、方式ごとに差があります。
泳ぎ心地|水流のつくり方と、強さ・幅の調整方法
泳ぎ心地を左右するのは、水流をつくる仕組みと、流れの強さや幅の調整方法です。水流をつくる主な方式は次の3つです。
- パドルホイール式:水を後方へ引き込み、穏やかな流れをつくる
- プロペラ式:少ないエネルギーで、安定した幅の広い流れをつくる
- ノズル式(スイムジェット):噴き出し口から強い流れを送り、流れの深さや幅を調整しやすい
ノズル式の場合、流れの強さはノズルの向きや、水流に混ぜる空気の量、ノズルからの距離で調整します。ノズルを最大3基まで組み合わせて、幅の広い流れをつくる構成もあります。検討の際は、次の点を実際に泳いで確かめておくと安心です。
- 流れの幅が体に合っているか
- 流れの強さを何段階で変えられるか
- 泳ぐ位置によって強さがどう変わるか
参照元:Swim jet systems(Pool & Spa Marketing)
設置条件と泳ぎ以外の使い方|3つの方式の比較
工事の少なさではユニット型、敷地に合わせた形や泳がない時間の使い方では埋め込み型の2方式が有利です。
| 比較項目 | ユニット型流水プール | 埋め込み型+水流装置 | 長さを取ったプール |
|---|---|---|---|
| 工事の規模 | 配管工事を抑えた製品もある | 掘削・躯体工事が必要 | 掘削・躯体工事が必要で、長くなるほど増える |
| サイズ・形 | 製品の規格で決まる | 敷地に合わせて決められる | 敷地に合わせて決められるが、直線の長さが要る |
| 泳ぎ以外の使い方 | 水中歩行やエクササイズが中心 | 水流を止めれば家族で遊ぶプールになる | 家族で遊んだりくつろいだりする広さを取りやすい |
一年を通して使いたい場合は、どの方式でも水を温める設備や、屋根・建屋の検討が加わります。
流水と長さ、どちらを選ぶ?判断の分かれ目は敷地の直線と泳ぐ時間
向いている方式は、敷地に取れる直線の長さと、泳ぐ時間と家族で過ごす時間の比重で絞り込めます。新築の場合は、方式ごとに建物と同時に決める項目も異なります。
敷地と使い方から見た、向いている方式
直線が取れず、泳ぐことが主な目的なら、水流で長さを補う方式が候補になります。敷地と使い方の組み合わせごとに整理すると、次のとおりです。
| 敷地の直線 | 使い方 | 向いている方式 |
|---|---|---|
| 取れない | 泳ぐことが中心で、設置の手軽さを重視したい | ユニット型流水プール |
| 取れない | 泳ぐことに加えて、家族で過ごす時間も大切にしたい | 埋め込み型+水流装置 |
| 取れる | 泳ぐことも、家族で過ごすことも大切にしたい | 長さを取ったプール |
長さを取る場合は、長さが費用全体に影響する点を押さえておきましょう。プールが長くなるほど、次の3つがまとめて大きくなります。
- 掘削して処分する土の量
- 水をきれいに保つためのろ過設備の能力
- 給排水の設備
長さごとの費用の目安と内訳は、自宅プールの費用相場|10m・15m・25mの長さ別に初期費用と維持費を解説で整理しています。
新築なら、図面が固まる前に方式を決めておく
住宅の図面が固まった後で方式を変えると、構造や配管、電気設備の計画をやり直すことになり、手戻りが大きくなりがちです。方式ごとに、建物の設計と並行して決めておきたい項目は次のとおりです。
| 方式 | 設計段階で決めておきたい項目 |
|---|---|
| 埋め込み型(水流装置付き・長さを取ったプール) | 地盤の状態、排水の方法、電源の位置。排水は、自治体から下水への負荷を抑える設備を求められる場合がある |
| ユニット型流水プール | 完成品を運び込む搬入路、重さに耐えられる設置面 |
敷地のうちプールに使える面積の考え方は、庭にプールを設置するのに必要な広さは?目安となるサイズと設計のポイントで解説しています。
計画段階で確認しておきたい項目は、自宅プールで後悔する4つのパターンと、選ぶ前に知っておきたい工法のことにもまとめています。
限られた敷地でも泳ぎ続けられるプールを|水流装置を組み込めるマジラインプール
長いプールが入らない敷地で、泳ぐ時間と家族で過ごす時間の両方を確保したい場合に検討したいのが、敷地に合わせて設計した埋め込み型のプールに水流装置を組み込む方法です。フランス製のマジラインプールでは、この組み合わせを選べます。弊社プールカンパニーは、マジラインプールの総輸入元として、全国で設計・施工を行っています。
泳ぐ強さに合わせて選べる|壁に組み込む2種類の水流装置
マジラインプールでは、プールの壁に直接組み込む水流装置を2種類用意しています。
| 装置 | 水流の強さ | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| マジスポーツ | 流量70m³/h | レクリエーションとしての水泳 |
| SWIMEO-X | 400m³/hのタービン、Bluetoothリモコンで4段階に速度を調整 | スポーツとして本格的に泳ぐ |
どちらも壁に組み込まれているため、水流を止めれば通常のプールとして使えます。泳ぎたい日は水流をつけて同じ場所で泳ぎ続け、家族で過ごす日は水遊びやくつろぎの場に切り替えられます。
敷地に合わせて長さを決められる|33.3cm刻みのオーダー設計と機械室不要のろ過
マジラインプールは、幅33.3cmのパネルを組み合わせるモジュール構造を採用しています。長方形だけでなく、L字型や変形など敷地の形に合わせて設計でき、取れる直線に合わせてプールの長さを決められます。また、ろ過装置とポンプをプールの壁に内蔵しているため、機械室や、プールと機械室をつなぐ地中配管が要りません。機械室に使うはずだった面積を、プール本体やプールサイドに回せます。
敷地に直線が取れる場合は、長さを確保して泳ぐ設計も可能です。
マジラインプールは、全国の展示場で実物を確かめられます。プールの長さや深さは図面の数字だけでは判断しにくいため、実際のサイズ感を体感しながら、敷地と使い方に合うプランをご相談ください。
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