災害時の備えとして一般的に水の備蓄量は一人「3リットル×3日分=9リットル」と言われていますが、これはあくまで人間が生存するための飲料水として必要な水量です。
しかし実際には飲料用の他に炊事や風呂、トイレなどにはかなりの水量が必要となります。
たとえお風呂の水を利用したとしても、湯船200リットルの水でトイレ約20回分。4人家族では2〜3日で底をついてしまいます。
たとえば3.0m×7.0mプールの水量はなんと約23,000リットル。これは200リットルのお風呂115杯分に相当します。さらに電力が供給され、ろ過機が稼働し衛生面が保たれた状態であれば、緊急時には浄水機器等があれば飲料用にも利用可能です。
※飲料への使用は浄水機器の機能の範囲において自己判断となります。
※災害時に断水したときの注意点は下記サイトを参考にしてください。
災害列島 命を守る情報サイト
内閣府 防災情報のページ
通常のプールは躯体に防水処理を施すため躯体と防水部分は一体化された構造で地震により漏水が生じやすくなっています。
マジラインプールは、躯体に強化PVCライナーを取り付け、水圧によって圧着する構造。つまりプールの水は大きな袋の中に入っている状態です。
このため地震により万一躯体にクラックなどが生じた場合でも水漏れを防ぐことが可能です。
もちろん躯体は自立できる構造です。
熊本地震(2016年4月14日)
熊本市内にプールカンパニーが施工したプール。
地震直後、プール躯体及びプール防水層に損傷はなく、防水用水として利用されました。近隣の方たちにも防水用水として水の供給を行うことが出来ました。
※電力の供給が途絶えてしまったので、藻が発生しましたが、トイレ水などに利用されました。
東日本大震災(2011年3月11日)
学校プールが防災用水として利用されました。
東京消防庁 震災に備え協定 大使館のプール水を活用